エアーマットを使うメリットとデメリット
老人ホームでは寝たきり状態になることも多く、そこで危惧されるのが床ずれです。
床ずれは同じ向きのままベッドなどに長時間接触することで圧迫され、皮膚や筋肉などが壊死してしまう危険な症状になります。
その予防として老人ホームでもエアーマットが導入されていますが、エアーマットにメリットやデメリットはあるのでしょうか?
今回はエアーマットについてご紹介します。
エアーマットのメリットについて
エアーマットは空気の浮力により体の圧力を分散し、体の圧迫を予防できるマットレスです。
エアーマットには一体型と空気の筒が取り外し可能なエアセル独立型があります。
エアセル独立型は一体型よりも床ズレの発生率を1/2にすることができ、さらにエアセルの一部が破損としても、簡単に修理することが可能です。
また、エアーマットには空気を入れるためのエアーポンプが必要となりますが、圧切替え型は一定間隔でエアセルの膨張と収縮が可能なので管理が非常に簡単であり、自力で寝返りがうてない老人ホームの入居者も安心です。
中には手動で空気圧を設定できる静止型もあり、利用者の体などに合わせて選びましょう。
エアーマットのデメリット
老人ホームでも使われるエアーマットはあくまでも体の圧力を分散するためのものなので、必ず床ずれがおこらないというわけではありません。
中には導入すれば体位交換をしなくて済むと考える方もいますが、体位交換は必要です。
また、エアセルの高さが低い場合、底づきの恐れがあります。
底づきすると体の圧力が分散されないため、選ぶ時はなるべくエアセルが高めのものを選びましょう。
エアーマットの中は塩化ビニルを使用したものもあります。
塩化ビニルは安価ですが耐久性が悪いので、ウレタンフィルムやポリマーフィルムなどの素材がおすすめです。
マットレスは選択が不可能なため、汚れをこまめに拭く手間も多いです。
他にも吸湿性にも欠けるのでベッドパッドや肌触りや通気性に配慮した防水シートなどの導入が欠かせません。
エアーマットは老人ホームで借りられる?
エアーマットの貸出については、老人ホームによって様々ですが、貸出しているところも多いです。
しかし、数に限りがあったり、使い心地の善し悪しの違いだったりもあるので、場合によっては自分で用意する必要があるでしょう。
購入でなくてもエアーマットを介護保険利用でレンタルできるところもあるので、老人ホームへの入居時に検討してみましょう。
このように、老人ホームでの床ずれ予防にはエアーマットは効果的な用具です。
しかし、その分デメリットもあるので注意しましょう。
どのエアーマットを使用すればいいか迷った場合は、老人ホームのスタッフに相談するのもおすすめです。
老人ホームの入居者、これから老人ホームへ入る人を床ズレから守るためにエアーマットを活用してみてください。