グループホームと介護施設の違いはなに?
介護施設には特別養護老人ホームや養護老人ホーム、有料老人ホームなどがあります。
一方、その介護を行うサービスの一つとしてグループホームがあるのですが、これは老人ホームなどの介護施設とどのような違いがあるのでしょうか。
グループホームとは
まずグループホームとはどんな施設であるのかご紹介します。
グループホームの正式名は「認知症高齢者グループ」といいます。
その名のとおり、主に認知症の高齢者で病気や障害によって生活に支障を持つ高齢者が、専用スタッフのサポートを得て生活をしている介護福祉施設です。
グループホームの特徴は、人数が5~10人以下のユニットで共同生活をしているところになります。
家庭に近い状況で入居者は生活し、それぞれ入居者の能力に合わせて料理や掃除を分担して行い、自立した生活を施設で行っているのです。
老人ホームとの違いについて
老人ホームでは施設によって変わりますが、要支援1以上や要介護3以上と入居できる条件があるケースや、特別指定がない場合もあります。
しかし、グループホームでは要支援2以上あるいは要介護1以上の認定を受けており、施設の所在地と同じ市区町村の住人が対象という条件があるのです。
老人ホームでも認知症に関する予防やリハビリを行いますが、グループホームではさらに認知症に関する介護に特化していることも老人ホームとは異なる部分と言えます。
原則的に医療面のケアは老人ホームに比べて少ないため、伝染病を患う高齢者や重度の介護が必要な場合は入居が難しくなってしまうでしょう。
また、入所後に身体状況が悪化して共同生活が困難な場合や、入院期間が長引く場合は退居を求められる場合もあります。
グループホームはユニット単位
老人ホームでは多いところでは100人や200人と大勢の入居者がいますが、家事など独立した生活ができない施設が多いです。
一方、グループホームでは少人数で自立した生活を行う介護福祉施設になります。
グループホームでの定員はユニットという単位で表されており、少人数制というのにもきちんと理由があります。
グループホームは認知症の方を対象にした施設なので、そのような高齢者は新しい出来事や出会う人を覚えたり、認識したりすることが困難と言えます。
なので、大規模な施設で入居者やスタッフが入れ替わりする環境だと、認知症の高齢者も落ち着いて生活できず、症状が悪化する場合もあるのです。
そのため、少人数でできるだけ家庭環境に近い生活を行うことで、認知症の進行を遅らせることが期待できます。
グループホームは地域に密着しており、認知症の入居者を対象に少人数で共同生活を行う施設という、老人ホームとの違いがあるのです。