サービス付き高齢者向け住宅の近隣トラブルで多いのは?
老人ホームの種類にはサービス付き高齢者向け住宅と呼ばれる、自立した生活ができる高齢者から、介護度が高くても入居できる施設があります。
この施設の特徴は賃貸住宅よりも高齢者が住みやすく、今までと同じく自由に生活できることがメリットですが、近隣とのトラブルも少なくありません。
認知症入居者とのトラブル
どんなトラブルがあるかというと、一つは認知症が多い老人ホームだった場合のケースです。
認知症の高齢者は、同じ話を何度も繰り返すことが多く、上手く会話ができないことがあります。
それに対して不満を感じ、一緒に暮らせないと思ってしまう高齢者も少なくありません。
また、重度の認知症の場合、記憶障害の問題で迷子や他人の居室へ勝手に侵入したり、幻覚、妄想、暴言、暴力をふるったりするトラブルも老人ホームでは見られます。
人間関係や男女間のトラブル
サービス付き高齢者向け住宅のような老人ホームの場合、自立した方や、軽度の介護が必要な方が大半を占めています。
これらの高齢者は寝たきりの高齢者と比べて自由度も高く、人間関係も濃密になっているのです。
ですから、同じ老人ホームに住む入居者同士で人間関係のトラブルはよくあります。
例えば、意見の不一致から起きてしまう入居者同士の関係や、お金の貸し借りなどの金銭トラブル、男女間の恋愛トラブルなど様々な問題があるでしょう。
最初は小さなトラブルであっても、次第にヒートアップして入居者同士で悪口やいじめ、暴力まで発展してしまう恐れがあります。
もし人間関係によるトラブルが発生した場合は、老人ホームのスタッフやケアマネージャーと相談し、トラブルを起こした当人同士が会う時間を避けるようにサービスの時間調整などのサポートが必要と言えるでしょう。
お酒やタバコなどのトラブル
老人ホームではお酒やタバコを制限付きで許可していることが多く、サービス付き高齢者向け住宅でも許可している施設は少なくありません。
そこで多いのが飲酒によって高齢者が荒っぽくなってしまうことや、タバコでの異臭トラブルです。
飲酒は基本的に居室のみに制限されていることも多いですが、入居者同士で楽しく飲みたいと思う方も多く、一部の共有スペースで飲酒を認めている場合があります。
しかし、お酒に酔って喧嘩腰の態度になったり、老人ホーム内で日中・夜中問わず大騒ぎをして周りに迷惑をかけたりすることも多いです。
一方、タバコは煙の臭いが嫌いと感じる方が多く、基本的に老人ホームでは禁煙室で吸うことを求められますが、それを守らない方もいらっしゃいます。
また、寝タバコによる火災トラブルも、老人ホームでは見られます。
飲酒や禁煙によって、さらに人間関係のトラブルまで発展するケースも良くあるので、扱いには注意が必要です。