寝たきりになってしまったら気をつけたい身体のケア
寝たきり状態の高齢者は自分自身で体を動かすことが困難です。
不便さを感じると精神状態も低下し、意欲が消失するとますます寝たきり状態となるでしょう。
寝たきりを改善させるためにも、しっかり身体ケアを行うことが大切です。
今回は寝たきりになった時、身体ケアで気を付けるポイントをご紹介します。
床ずれの予防対策
寝たきりだと同じ姿勢を長時間続けるため、一定部分に圧力がかかってしまいます。
圧力によって血流が悪くなり、その部分の組織が壊死する床ずれが起きてしまうのです。
床ずれを防ぐためには体を動かすことが大切なので、寝返りをサポートすることで予防ができます。
なお、床ずれが起きる危険性は2時間以上同じ姿勢を続けると高まるので、2時間に1回は体位変換を行う必要があるでしょう。
床ずれ予防のグッズもあるので、対策として設置するのもおすすめです。
排泄のケアも大切
寝たきりの状態は胃腸機能の低下させる為、排泄も難しくなります。
胃腸機能の低下を防ぐために、定期的に座った状態にして少しでも体を動かすケアも重要です。
座ることで腸の重力は下にかかり、腸が正常に活動しやすくなります。
さらに、高齢により筋力が衰えていると排泄のコントロールが困難になるので、便意を訴えたらすぐにトイレへ連れていくことも大切です。
そして、排泄時は高齢者を焦らせないように、落ち着ける雰囲気を心掛ける工夫も考えましょう。
清潔もしっかり保つ
寝たきり状態だと気になるのが衛生面です。
毎日お風呂に入れない場合には、体を拭いて清潔を保ちましょう。
体を拭くときはタオルを6~8枚程用意し、50~55度のお湯をバケツ2杯用意してください。
高齢者は寒さに敏感なので室内を23度前後に設定し、もし体調が悪そうな場合は中止しましょう。
拭く時はタオルを硬く絞り、拭きはじめる部分を高齢者に伝えてから顔、手足、上半身、背中、足、下半身の順番に優しく拭いていきます。
全ての服を脱がすと寒いので、上半身と下半身に分けて行うと寒さ対策になります。
高齢者も見られたくないところはあるので、スピーディーに行いましょう。
体だけではなく、シーツや衣類を定期的に交換し、シーツや服のシワをとることで床すれの防止につながります。
この他にも、運動機能が衰えないように体を積極的に動かすことも必要です。
個人的な介護では難しいことも多く、下手をすれば怪我にもつながってしまいます。
介護の負担を減らしたい場合は訪問介護や老人ホームなどの介護サービスを利用するのも良い手段でしょう。