HOT(在宅酸素療法)でも施設に入れますか?
病気の症状はある程度安定しているものの、呼吸が十分でなく体の中へ酸素を満足に届けることができないという場合、HOT(在宅酸素療法)を利用する場合があります。
HOTによって普通の日常生活を送ることができたり、職場復帰も果たすことができると言われています。
ただ、介護施設の場合はどうなのでしょう?
HOTを利用していても介護施設に入所することができるのかどうか、ご紹介します。
HOTは介護施設で利用することはできる?
HOTは酸素をボンベの中に入れてそれをカートに乗せ、常に持ち歩かなくてはなりません。
ボンベからつないである管は鼻の下に装着し、常に酸素が送られている状態にします。
この行為は医療行為にあたり、基本的に介護士がどうにかできるわけではありません。
しかし、在宅酸素療法というだけあって、この方法を介護施設でも取り入れることは十分可能といえます。
ただし、原則的には医療行為であるので、医師や看護師でしか措置することはできないことを把握しておきましょう。
介護施設の中でもHOTに対応できる場合と対応できない場合があります。
例えば24時間体制で看護師が常駐している老人ホームであれば対応も可能となりますが、そうでないところは断られてしまう可能性もあります。
もしも、介護施設へ入所したい場合は事前にHOTであることを伝え、入所が可能かどうか尋ねましょう。
HOTを取り入れている方の入所する条件とは
介護施設の中にはHOTで入所できる人の条件を設けている場合があります。
基本的な条件として挙げられるのは、「HOTの管理が自分一人でも行える」という点です。
介護士はHOTに関して管理やサポートすることができないので、自分で全て行わなくてはなりません。
また、酸素の吸入量に制限を設けている場合があります。
多くの施設では3リットルを基準に設けており、それ以上の酸素吸入が必要になると入所を断られてしまうケースがあるでしょう。
同じ酸素吸入であっても、HOTとニップやバイパップといった簡易式人工呼吸器は別物と考えられます。
HOTは入所OKでも、簡易式人工呼吸器の場合は入所できないという場合もあるので気を付けましょう。
介護施設にはHOTを利用している方も柔軟に対応してくれる施設はあります。
多くの場合、看護師が常駐している施設の方がHOTの方の入所も可能というところが多くみられるので、まずは看護師が常駐しているかどうかを条件に施設を探してみてはいかがでしょうか?